真夜中～森の音楽会

遅くに帰って、練習をしていたら電話が鳴った。

バイオリンのＮ氏から。
「運命のバイオリンと出会ったんです！！」

と、興奮ぎみな感じ。

その新しいバイオリンを聴かせてくれると言うので、深夜だし家ではダメだから急遽近くの森の中にある公園に出掛けた。
嬉しそうにバイオリンのケースを開いて、弾きはじめる。森の中で演奏会が始まったのです。

微かに道路を走る車の音が聞こえるけど、しーんとした冷たい静かな空気の中でバイオリンが響き渡る。木の幹やそこらじゅうに音が反響して、眠っていた木々達がなんだか喜んでいるみたいだった。森が拍手しているみたい。

不思議な空間。
なんて幸せな時間なんだろう！

音の余韻がどこまでも遠くに響いて行く感じがしたし、近所の人達はきっと素敵な夢を見てるんじゃないかって思った。

なんというサプライズ！

音楽の本来あるべき姿をみたような気がする。

セロ弾きのゴーシュに出てくる動物になった気分だ。

たぶん、ゴーシュよりもいい演奏だと思うし（笑）


明日から北海道。

旅に出る前に最高の栄養をもらえた。

感謝。